『ハリー・ポッター』でリチャード・ハリスに次いで二代目アルバス・ダンブルドア校長役を演じたイギリス人俳優、マイケル・ガンボン氏が2023年9月28日(ロンドン時間)、亡くなりました。享年82歳でした。
追悼の意を込めて、マイケル・ガンボン氏の略歴、作品をあらためて振り返ってみます。
マイケル・ガンボン氏の生まれと舞台俳優時代。
マイケル・ガンボン氏は1940年10月19日生まれの天秤座。アイルランドの首都ダブリンに生を受けました。
5歳の時に両親とイギリスに移住しました。第二次世界大戦が終わった年です。
ハリー・ポッターシリーズの初代校長役を演じたリチャード・ハリスもアイルランド出身のイギリス人でイギリスに移住していますから、似たような経歴ですね。
アイルランドの民族気質は、文学はもとより演劇、音楽といった表現芸術が盛んなお国柄です。そんな土壌が影響していたのでしょうか、マイケル・ガンボン氏は英国王立演劇学校に入学します。卒業後はロイヤル・ナショナルシアターに所属したようです。
ナショナルシアターは、ロイヤル・シェイクスピアカンパニー、そしてロイヤル・オペラハウスと並ぶ英国政府が管轄する英国三大舞台芸術シアターの一つに位置づけらています。(初代の芸術監督はなんとローレンス・オリビエ)
そんなナショナルシアター所属アクターだったということは、マイケル・ガンボン氏の俳優としての実力を物語っているように思えます。
『マイケル・ガンボン』映画デビュー
マイケル・ガンボン氏の初映画デビューは、1965年の『オセロ』。主役を演じたのはナショナルシアター芸術監督でもあったローレンス・オリビエです。
マイケル・ガンボン氏のナショナルシアターから映画界への道筋に名優ローレンス・オリビエの名があるのは、偶然ではないように思えます。
映画出演した本数は、遺作となった『Cordelia』含めて58本。(Wikipediaでの確認・テレビ映画含む)
ハリポタ前の出演作
日本では『ハリー・ポッター アズガバンの囚人』の二代目アルバス・ダンブルドア校長役で多くの方に知られるようになりましたが、ハリポタ前の作品で日本でも知られている作品には、以下のような代表作があります。
『モブスターズ/青春の群像』(1991年)
『ジキルとハイド』(1996年)
『スリーピー・ホロウ』(1999年)
ワイルド・レンジ 最後の銃撃(2003年)などです。
アニメの『クリスマスキャロル』(2001年)では、ケイト・ウィンスレットやニコラス・ケイジらと共に声優として出演しています。
ハリポタ後の出演作
『ハリー・ポッター アズガバンの囚人』出演後のハリポタ以外の代表作としては以下のような作品があります。(一部です)
『ザ・ウォーカー』『英国王のスピーチ』(共に2010年)
『パディントン』(2014年)
『キングスマン/ゴールデンサークル』『パディントン2』(共に2017年)
『ジュディ・虹の彼方に』(2019年)
そして遺作となった2019年制作の『Cordelia』。
マイケル・ガンボン~ダンブルドアとぼく
日本では、病気で亡くなったリチャード・ハリス=ダンブルドアの後を継いでのマイケル~ダンブルドア役でした。運営人のぼくは、それまでマイケル・ガンボン氏の存在は知らず、『ハリー・ポッター』で氏を知りました。
リチャード・ハリスは若い頃からいろんな映画で知っていました。なので、リチャード・ハリス=ダンブルドアは「わかるなあ」でした。「安心・鉄板のリチャード」みたいな感じでもありました。
二代目校長役を他の役者さんが引き継ぐニュースを知った時は、どんなダンブルドアになるんだろう?とも思いました。
しかし、蓋を開けたら「安心・鉄板のダンブルドア校長」がスクリーンに立っていました。
初めてみた時の印象は、その存在感から「今まで知らなかったけど、すごいキャリアなんだろうな、、、」でした。
リチャード・ハリス演ずるダンブルドア校長もマイケル・ガンボンが新たに演じたダンブルドアも、共にシリーズにどしっと安心感を与える存在でありました。
マイケル・ガンボン氏は、母国英国において、演劇界の業績を讃えられ、「ナイト」の称号を女王陛下から授けられています。
演劇界からスタートしての映画界入り、そして深い芸歴が認められての「サー・マイケル・ガンボン」だったのだと思います。
マイケル・ガンボン氏の死因と追悼の辞
2023年9月28日、肺炎で世を去りました。82歳でした。
映画と演劇を通じて、世界に素敵な夢をありがとうございました。
心より哀悼の意を表します。
(参考文献:Wikipedia)
リチャードハリスの人物ブログも別記事でまとめています。→https://www.movie-diaries.com/richard-harris-543
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