『オススメベストムービー13』(2024に見た映画から)
こんにちは!映画好き絵描きのタクです。ムービーダイアリーズも記事を数えてみたら今回が200本目となりました。今回の記事は2024年にみた映画のベスト13をピックアップしてみます。
「なんでベスト10じゃないんだ?」という声も聞こえますが、なんか奇数って響くと思いません?。
映画だって本だって奇数タイトルって結構あるし、、、『七人の侍』とか、『すてきな三にんぐみ』とか、漫画でも『11人いる!』ってのもありました。
まあ、絞りきれなかったんだろ?と言われればそれまでですが、ヨイ映画が多いのはステキなことです、、、ということで、『ムービーダイアリーズ・オススメベストムービー13』(2024に見た映画から)を選んでみました。
選んだ映画は、映画館で見た新作に限りません。配信で見た作品や旧作も入っています。とにかく2024年に見たというくくりです。
「なんの映画を見ようかな?」と思った時の参考にしていただければ嬉しいです。(ちなみにセレクト基準はぼくの好みオンリーです。とことん私見で選んでいます。異論反論メッセは受け付けません。くれぐれもご遠慮ください)
では、『ムービーダイアリーズ・オススメベストムービー13』(2024に見た映画から)、いってみましょう。ちなみに並べている順番は「見た順」となっています。
- 『終わらない週末』(原題:Leave the World Behind)
- 『とらわれて夏』(原題:Labor Day)
- 『丘の上の本屋さん』(原題:Il diritto alla felicità/The Right to Happiness)
- 『夜明けのすべて』
- 『コット、はじまりの夏』(原題:An Cailín Ciúin/The Quiet Girl)
- 『プラトーン』(原題:PLATOON)
- 『プラン75』
- 『関心領域』(原題:The zone of interest)
- 『コンパートメントNo6』(原題:Hytti nro 6/Compartment Number 6)
- 『オール・イズ・ロスト〜最後の手紙〜』(原題:All Is Lost)
- 『グラディエーター2』
- 『ありふれた教室』(原題:Das Lehrerzimmer/The Teachers’ Lounge)
- 『侍タイムスリッパー』
『終わらない週末』(原題:Leave the World Behind)
https://www.movie-diaries.com/owaranaisyumatsu-2218
「戦争って、こうやって始まっていくのか、、、」と、考えさせられる新しいタイプの映画でした。戦争映画じゃないんですけど、何かがおかしくなっていく感覚を斬新な描写で描いている映画です。
出演はジュリア・ロバーツ、イーサン・ホーク他。監督はサム・エスメイル
映画を見終わった時の感じは、ある意味「グッとくるアート」に出会った感じに似ていました。
『とらわれて夏』(原題:Labor Day)
刑務所を脱走した男が、母子家庭に匿ってくれと転がり込みます。思春期の男の子を通してみた不思議な輝きに満ちたもろい日々を描くドラマ。
出演はケイト・ウィンスレット、ジョシュ・ブローリン他。監督はジェイソン・ライトマン
なんとなく、期待もせず、暇つぶしに見た映画でしたが、さにあらず!ラストに「ああ、見れてよかった」と思わせられた映画でした。
『丘の上の本屋さん』(原題:Il diritto alla felicità/The Right to Happiness)
イタリアの小さな村の一軒の本屋の店主と住人たちとの本を介した交流を描いています。一人の移民の少年に、店主が本を貸すことで人生で大切なことを伝えていく、、、そんな映画です。
小品だけど良品。ちょっとラスト説教くさくまとめたところが玉にキズと感じましたが、舞台となった小さな村の美しさに匹敵する美品。
『夜明けのすべて』
心の病を抱えた二人の男女が出会い、移動プラネタリウムの運営をする中で、知らず知らずに互いの心を癒していく、、、そんな心のドラマです。
出演は上白石萌音、北村北斗他。監督は三宅 唱
この映画、とにかく静けさが光っています。そして静かなんだけど、きちんと語っていました。何度も見たくなる不思議な映画でした。開放型のエンディングが胸に沁み、その余韻がぼくは好き。
『コット、はじまりの夏』(原題:An Cailín Ciúin/The Quiet Girl)
両親から虐めらている女の子が、一夏、親戚に預けられます。そして暖かく迎える叔母と叔父と過ごすことが、女の子に静かに成長と癒し与えます。セリフは英語ではなくアイルランド語です。そのゲール語系の言葉の美しさも響きました。
出演はキャリー・クロウリー、アンドリュー・ベネット、キャサリン・クリンチ他。監督はコルム・パレード
「一夏の少女の成長」をこんなにも切なく謳いあげるとは、、、脱帽の一本でした。
『プラトーン』(原題:PLATOON)
1986年公開と古い映画です。何度も見返している作品でもあります。ベトナム戦争の兵卒目線の最前線を正面から描き切っています。同時に映画で描かれるのは、戦場という極限で、「善悪」とは一体何か?という問いです。
出演はマーティン・シーン、ウィレム・デフォー、トム・ベレンジャー他。監督はオリバー・ストーン
今回見ても、唸りました。低予算とは思えない戦場描写クオリティにベトナムの湿気が迫ってくるようです。
https://www.movie-diaries.com/platoon-3164
『プラン75』
高齢化社会が進んだ近い将来の日本が舞台です。75歳以上は安楽死を選べる法律「プラン75」が決められ、役場ではその受付が普通の窓口業務となります。主人公の女性は75歳を過ぎて職場を退職。家賃を払う術もなくなってしまい「プラン75」のパンフを手にするが、、、というストーリーです。
出演は倍賞千恵子、磯村勇斗、たかお鷹他。監督は早川千枝。
見終わっての感想は、「いやはや、参りました、、、」です。
「高齢化社会が進み、これからどうするんだ?日本は??」、、、そんな社会に爆弾を投げ込まれた気分でした。
決して気持ちが晴れる映画ではありませんが、今の日本人老若男女全ての人々が見るべき映画、、、のように思っています。
https://www.movie-diaries.com/plan75-3117
『関心領域』(原題:The zone of interest)
舞台は、忘れてはいけない人類の負の遺産アウシュビッツ。収容所収容所長の家族の住む家は、収容所のすぐ隣にありました。所長とその家族の日常を描きながら、その日常に聞こえる音、そして匂い立つ狂気を描いた作品です。
監督はジョナサン・グレイザー。出演はクリスティアン・フリーデル、ザンドラ・ヒュラー他
虐殺収容所のリアルを支配者側からの目線と音で描いています。こんな切り取り方があったとは…。脱帽、そして弔意を捧げざるを得なくなる一作でした。
https://www.movie-diaries.com/the-zone-of-interest-3388
『コンパートメントNo6』(原題:Hytti nro 6/Compartment Number 6)
主人公は、フィンランド人の女学生とモスクワ発寝台列車で同室となった粗野なロシア人青年。青年は粗野なんだけれどピュア。女学生は彼とぶつかり合ううちに隠していた自分の心を探し出す、、、というストーリーです。
監督はユオ・クオスマネン。 出演はセイデイ・ハーラ、ユーリー・ポリソフ他
ロードムービー、そしてラブストーリーの新型です。1980年代をスクリーンに再現している美術が秀逸でもあります。ベタベタ感が全くないところもステキ。ラストがいいんですよ、、笑顔で泣ける。
https://www.movie-diaries.com/compartment6-3294
『オール・イズ・ロスト〜最後の手紙〜』(原題:All Is Lost)
一人でセーリングに出帆した男が大嵐に遭遇。ヨットは航海不能の痛手を受ける。ひたすらになすべきことをして、救助を待つ男。次々とやってくる自然の猛威に黙々と立ち向かう彼は果たして生き延びることができるのか?という海洋サバイバルアドベンチャー。
出演はロバート・レッドフォードひとり。監督はJ・C・チャンダー。
セリフ、ほぼありません。俳優ロバート・レッドフォード映画人生50年の実力を見せつけられました。
https://www.movie-diaries.com/all_is_lost-4294
『グラディエーター2』
2000年公開の映画『グラディエーター』の続編。帝政ローマ時代の剣闘士の世界を描いています。前作から続いているので、『グラディエーター』を見た後に見るとより楽しめると思います。古代ローマの世界観CG再現は前作につづきさらに磨きがかかっています。
出演はポール・メスカル、デンゼル・ワシントン他。 監督・リドリー・スコット
しのごの言わずにスカッとハリウッド流歴史スペクタクルの醍醐味を味わいたい方にオススメ。
https://www.movie-diaries.com/gradiator2-4501
『ありふれた教室』(原題:Das Lehrerzimmer/The Teachers’ Lounge)
中学校が舞台です。主人公は正義感の強い若手教師。校内の盗難事件で教え子が疑われ独自の犯人捜しをするが、その行動が問題となり、学校内の日常の歯車が狂っていく、、、。そんなストーリーです。
監督は、イルケル・チャタク。出演はレオニー・ベネシュ、レオナルト・シュテットニッシュ他
映画で描かれるのは、理詰めの綻びが首を絞め、平凡な日常の歯車が狂い壊れ始める怖さです。学校という当たり前の世界だけに、その怖さ今までにないざらつき感でした。
https://www.movie-diaries.com/arifureta-kyositsu-4788
『侍タイムスリッパー』
幕末会津藩の侍が現代の時代劇撮影所にタイムスリップ。混乱と戸惑いの中、彼が選んだ生き方は、時代劇の切られ役。そんな彼の元に一本の出演依頼がまいこむが、、、、。といったストーリーです。
監督は安田淳一。出演は山口馬木也、冨家ノリマサ、沙倉ゆうの他。
笑い、泣き、手に汗握りました。自主制作映画の無限の可能性を見せつけられました。
https://www.movie-diaries.com/samurai_timeslipper-4207
以上で13作品です。
ぼくの映画を見るタイミングって、本来の仕事の画業の締め切りや納期のスキマです。そんなに大量にシャワーのように見ているわけではありません。配信が多く週に2本がせいぜいでしょうか。
でもでも、「よかったな〜!!!」となる映画って、そ〜んなに多くないんですよね。
そんな中からぼくの「よかったな〜!!!」13本でした。(泣く泣く外した次点もたくさん)皆さんの映画選びのちょっとした参考になれば嬉しいです。
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