オーストラリア映画の『男たちの戦場』を観ました。太平洋戦争でのニューギニア戦線”ココダの戦い”をオーストラリア側から描いた実話ムービーです。「そこには祖国を守るために命を懸けた兵士たちがいた ――。」というキャッチ。日本劇場未公開だったので、レンタル落ちDVDを中古で購入。内容は決して悪くなかったです。だけど、観終わってDVDジャケットを見直して、あんぐり絶句。今回は映画レビューではなく、DVDジャケットレビューです!
『男たちの戦場』映画自体は佳作です、しかし…
はっきり言います。『男たちの戦場』は映画自体は決して悪くありません。改めてレビューを書きます。
その前にどうしても書きたくなっちゃったのが、レンタルDVD BOXのビジュアルデザインの衝撃的なリサーチ不足について。
どういうビジュアルかと言いますと、こういうの。
ぱっと見、ビジュアル自体、戦争映画ビジュアルとして悪くない絵作りです。構図だって決めてる。
「栄光弾が飛び交う中、ジャングルの中を走り抜けてゆく日本兵かあ。カッコええ切り取り方してるじゃない。何気にふーん、映画の中にもこういうシーンあるんだな」…と、思って、『男たちの戦場』DVDプレイボタンを押し、観劇二時間弱。
内容満足、観終わって、「さてDVDしまおう」と何気にジャケットを見ると、ジャケットビジュアルに違和感が。…「あれ、、、こんなシーン、なかったよなあ」、、、、
『男たちの戦場』するとジャケットには、、、見てはいけないものが。
『男たちの戦場』のDVDジャケットをまじまじと見ると「あれ??三人の兵士、ヘルメットに草で擬装してるってことは、日本兵なはずだよな、、、でも待てよ、この日本兵、ゲートル巻いてないぞ。日本兵の足元って言ったらゲートルじゃん。おかしいな?」
「ありゃ???左走ってる兵士、持ってるライフル、三八式歩兵銃、、、じゃなくて、これ、米軍のライフル、M16じゃね?M16使われたのベトナム戦争だぞ」
そしてとどめが。
「オイオイ???上になんか飛んでるぜ、、、何だこれ?ヒコーキか?いや、違うぞ、足がある、、、てことは、ヘリか?おいおいアメリカのイロコイスだよ!!この映画は太平洋戦争のニューギニア戦線だよ、、、ヘリコプター、まだ世の中に存在してないぞ!米軍ヘリが飛んでていいわけないやん!!」
『男たちの戦場』DVDジャケットビジュアルの嘘っぱちはいけません!
『男たちの戦場』DVDジャケットビジュアルが、どこでどう間違ってデザイン発注されたのか、それともグラフィックデザイナーが、「戦争=太平洋戦争もベトナム戦争も十把ヒトカラゲ」のカラッポクリエイターだったのか?
しかし、ぱっと見、日本兵っぽく見せてるところ(ヘルメットの草の偽装で日本兵っぽく見える)から導き出される答えは、「こりゃ画像寄せ集めてビジュアル作り上げちゃった確信犯かもなあ。」
あーあ。。。デジタルで合成なんてあっという間に出来ちゃうからこういうことになっちゃうんだろうなあ。
『男たちの戦場』のDVDからの、教訓です
『男たちの戦場』DVDのみならず、レンタルビデオ業界では、どんな会社がジャケットデザイン発注元になるのかはわかりません。
ビデオ業界の仕組みはよくわからんけど、クライアントさんに一言言いたい。
『ぽんっと丸投げしてそのまんまはいけません。他の映画や写真からコラージュ加工もダメでしょ。映画に対して失礼ってもんです』
まさかのこのミステイクに気づかないなんて、思うに相当やすいギャラで外注、仕事も右から左へ流してるんだろうな…と、ちょっと悲しくなりました。(ぼくも少しだけデザイン業界に足を突っ込んでいるので、、、)
ビジュアルクリエイターさん、デザインスキルも大事ですが、デザインの対象をリサーチするスキルもきちんと磨きましょう。
いやはや、久々にすごい嘘っぱちデザインを見ました。
今回のムービーダイアリーは以上、ミリオタ目線の映画の周辺雑談でした。
あくまで酷いのはそんなジャケットデザインで、『男たちの戦場』内容ではありませんよ。
この映画は、 他の戦争映画にはないリアリティを持った映画でしたことをここに伝えておきます。
『男たちの戦場』映画のあらすじ、感想、解説レビューはこちらです
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