『愛と哀しみのボレロ』ダンスシーン圧巻!あらすじネタバレ相関図からラストシーンまで感想・評価徹底レビュー

ヒューマン・ハートフル

こんにちは!ムービーダイアリーズ運営人の映画好き画家・タクです。

今回取り上げる映画は『愛と哀しみのボレロ』(原題『LES UNS ET LES AUTRES』)。1981年公開のクロード・ルルーシュ監督によるフランス映画です。


四人の国籍の違う音楽家とダンサーがそれぞれ主役となり、絡み合い、人の出会いの数奇さや運命を描いている映画です。

冒頭、映画は次のテロップが流れ始まります。

「人生には二つか三つの物語しかない。しかし、それは何度も繰り返されるのだ。その度ごとに初めてのような残酷さで…」 ウィラ・ギャザー(アメリカの作家)

その言葉で始まる『愛と哀しみのボレロ』をレビューしてみます。



 

  1. 『愛と哀しみのボレロ』 あらすじです
      1. 1936年、モスクワ。
      2. 1938年、ベルリン。
      3. 1937年〜1941年 パリ。
      4. 1941年 パリからマウトハウゼン収容所へ〜再びパリ
      5. 1939年ニューヨーク〜1944年パリ解放〜そして1945年終戦
      6. 時は移り、第二次世界大戦後。
  2. 『愛と哀しみのボレロ』結末ラスト〜ネタバレあり 閲覧注意!
      1. 1980年 ロベールと母アンヌの邂逅
      2. 1980年 結末ラスト〜ユニセフ赤十字チャリティーショーでのボレロ演舞
  3. 『愛と哀しみのボレロ』 原題『LES UNS ET LES AUTRES』の意味は?
  4. 『愛と哀しみのボレロ』 解説
    1. この映画はフランス版大河ドラマだ
    2. 『愛と哀しみのボレロ』 登場人物のモデルはいるの?
    3. 『愛と哀しみのボレロ』ミュージカルではありません
    4. 2024年「午前十時の映画祭13」で40年ぶりに劇場で観ました
  5. 『愛と哀しみのボレロ』登場人物相関図
  6. 映画版と完全版の違いについて
  7. 『愛と悲しみのボレロ』感想〜ダンスシーン圧巻!
    1. 圧倒的にセリフが少ない!見事な映像交響曲です
    2. ダンサー・ジョルジュ・ドンの凄さ
    3. バラエティに富んだダンスシーンが圧巻
    4. 登場人物を追うキャメラが絶品
    5. 音楽、そしてラストのくれるカタルシス
  8. 『愛と哀しみのボレロ』制作スタッフ・キャスト
  9. 『愛と哀しみのボレロ』ぼくの評価は、映画の殿堂入り決定
  10. 『愛と哀しみのボレロ』配信レンタル情報はこちら
  11. 『愛と哀しみのボレロ』 dvdの入手は可能か?
  12. 『愛と哀しみのボレロ』 サントラ盤と音楽のこと
    1. クールなジャケット
    2. 『愛と哀しみのボレロ』 サントラ音楽〜曲目リスト
  13. 『愛と哀しみのボレロ』冒頭のことばを残したたウィラ・キャザーとは?
  14. 『愛と悲しみのボレロ』を2024年、「午前十時の映画祭13」で再見

『愛と哀しみのボレロ』 あらすじです

では、『愛と哀しみのボレロ』のあらすじです。ネタバレあります。映画を観る方はスルーしてください。

1936年、モスクワ。

ボリショイバレエ団でプリマドンナの選考会が行われている。

選考委員たちの前で二人のバレリーナが踊る。一人のバレリーナは少女タチアナ(リタ・ポールブールド)。

しかし彼女は選ばれない。

しかし彼女の才を見抜いた選考委員がいた。

のちに彼女と結婚するバレエの選考委員ボリス・イトビッチ(ジョルジュ・ドン=二役)だ。

ボリスはタチアナに結婚を申し込み、二人には子供が産まれる。のちに国際的バレエダンサーとなるセルゲイ(ジョルジュ・ドン)だ。

1938年、ベルリン。

将来を嘱望されたクラシック音楽家カール(ダニエル・オルプリフスキ)は、ヒトラーの前で演奏、賛辞を受ける。

彼はのちに世界的な指揮者となる。

1937年〜1941年 パリ。

ショーサロン「フォリー・ベルジェール」に二人のバンドマンがいた。

ピアニストのシモン(ロベール・オッセン)とバイオリニストのアンヌ(ニコール・ガルシア)だ。やがてが結婚。子供をもうける。

しかしドイツがポーランドへ侵攻。第二次世界大戦が勃発。パリは陥落。シモンとアンヌはユダヤ人だったため、赤ん坊と共にマウトハウゼン収容所へおくられる。

1941年 パリからマウトハウゼン収容所へ〜再びパリ

シモンとアンヌは収容所へ向かう列車から赤ん坊だけを降ろし、赤ん坊は通りすがりの男に見つけられ、田舎の小さな村の神父に育てられる。(赤ん坊は劇中後半、パリで活動する弁護士ロベール(ロベール・オッセン2役)となる。)

ドイツに占領されたパリでは、バーで一人のシャンソン歌手エブリーヌがドイツ軍人を相手に歌っている。ドイツ軍人はヒトラーの賛辞を受けた軍楽隊長カールだ。

1939年ニューヨーク〜1944年パリ解放〜そして1945年終戦

ニューヨークで有名なジャズビッグバンドを率いるのはジャック・グレン(ジェームス・カーン)だ。彼はノルマンディ上陸作戦後にバンドを率いてパリ入城。パリ解放に立ち会うことになる。

シャンソン歌手・エブリーヌは、パリ解放後、対独協力者として迫害を受ける。

戦後、彼女はドイツ軍楽隊指揮者としてパリに駐留していたカールとの間にできた私生児を出産。失意の元、両親の暮らす田舎町へと帰郷。

しかし対独協力者の過去を持つエブリーヌを世間の目は許さず、自殺。赤ん坊は両親に育てられる。

ソ連のタチアナは独ソ戦最前線で民族舞踏で兵士たちを勇気づける。タチアナと結婚したのち、徴兵されたボリスは、スターリングラードで戦死する。



時は移り、第二次世界大戦後。

マウトハウゼン収容所でシモンはガス室に送られ、殺されていた。妻のアンヌは生き残り、パリに戻る。

捕虜となっていたドイツ軍楽隊長カールはベルリンへ戻るが息子は爆撃で死亡。生き残っていたのは妻だけだった。

のちになオーケストラ指揮者となったカールはニューヨークで講演するが、チケットをユダヤ人に買い占められ、観客ゼロというコンサート会場で指揮棒を振る。

アメリカに帰国したジャック・グレン(ジェームス・カーン)は。長女のサラ(ジュラルディン・チャップリン2役)はジャズ・ボーカリストとして成功。親子でジャズ界で名を成している。サラの兄はサラのマネージャーとして彼女の音楽活動を支えている。

シモンとアンヌの子だったダビッドはロベールとして育てられ成人。アルジェリア戦争に従軍。ロベールと仲間達はアルジェリア戦役から故郷に戻る汽車の中で、一人の女性と出会う。彼女はシャンソン歌手で自殺したエプリーヌの娘エディットだった。

エディットはパリで希望を求め、掃除夫をしながらダンサーへの道を探す。同時にロベールと仲間達のドラマが絡み合う。

ソ連の国際的バレエダンサーとなったセルゲイ(ジョルジュ・ドン)は、1960年、自由を求め西側に亡命する。

フランス、ドイツ、ソビエト、アメリカ、別々の地に懸命に生きる四組の登場人物たち。

四つの国でそれぞれ音楽を糧に生きてきた主人公のたちとその子らは、それぞれの人生を送るのだが、それらは導かれるように絡み合う4本の糸だった。




『愛と哀しみのボレロ』結末ラスト〜ネタバレあり 閲覧注意!

以下はあらすじ結末ラストまでとなります。本編を見たい方はご注意ください。

1980年 ロベールと母アンヌの邂逅

1980年、一人の男=ユニセフの職員=が四つの国の主人公たちそれぞれにチャリティコンサートの話を持ちかける。

一方、パリの弁護士ロベールは、自著が母の友人たち(かつてのバンドメンバー)の目に触れ、友人たちから母が存命しており、精神病院に入院していることを知る。

ロベールと母アンヌの精神病院での静かな邂逅が訪れ、ラヴェルのボレロが静かに流れ始める。

1980年 結末ラスト〜ユニセフ赤十字チャリティーショーでのボレロ演舞

パリ・トロカデロ広場で開催されるユニセフ赤十字チャリティーショーが開催される。

ショーのテレビ放映レポーターはエディットだ。セルゲイがボレロを踊る。サラとパトリックが共に歌う。ボレロを奏でるオケを指揮するのはカールだ。

観客席に、そして放映されるショーをテレビで見るのは、ドラマを構成した登場人物たち…奇しくも国を越えた4本の糸は、トロカデロ広場を中心に一点に結ばれる。

…と、こんなストーリーです。



『愛と哀しみのボレロ』 原題『LES UNS ET LES AUTRES』の意味は?

原題のフランス語『LES UNS ET LES AUTRES』です。

フランス語はぼく自身さっぱりわかりません。なんと発音するかも文字だけではチンプンカンプンです。

「レス・ウンス・エト・レス・アウトレス…な訳ないよなあ」と思っていたら、サントラの歌に同じタイトルの歌があるではありませんか♩

それを聞くと、「レザエレゾートヮ」って聞こえます。

フランス人の知人とこの映画の話になり、「こんな歌だったよね、♩レザエレゾートヮ♩」とぼくが口ずさんだことあります。嘘だろうと思われるかもしれませんが、、、それで話が通じました。ほんとです。「レザエレゾートヮ」、当たらずとも遠からず、、、

それはさておき、翻訳アプリで訳した日本語直訳に映画のストーリーの印象を重ね合わせて、ぼくなりに以下、意訳チャレンジしてみました。

多分、「ひとりと、そして取り巻く他の人々』みたいな感じでしょうか?(センスなさすぎ…間違っていたらごめんなさい)




『愛と哀しみのボレロ』 解説

この映画はフランス版大河ドラマだ

『愛と哀しみのボレロ』は、40年の時と国を越えた、音楽とバレエ、ダンスに関わる人々の大河ドラマです。
ラストは登場人物たちがパリの一点に集まり、ラベルのボレロの演奏・演舞で締めくくられます。

全編通してめくるめくように動き回るカメラが印象的でした。

ぼくは1982年当時に劇場で観て、衝撃と感動もらいました。公開から40年経った今も、年に一度は観直すお気に入りの映画です。

2時間56分と長い映画です。

しかし、いつも観終わった後、「未来のいつか、どこかの誰かと大事な出会いが待っている」と、一期一会を信じたくなる、そんな映画でもあります。

『愛と哀しみのボレロ』 登場人物のモデルはいるの?

音楽とバレエ、ダンスに関わる登場人物の四人は、歴史上実在の四人をモデルとしていると言われています。

シャンソンシンガー=エディット・ピアフ

オーケストラ指揮者=ヘルベルト・フォン・カラヤン

ビッグバンドマスター=グレン・ミラー

バレエダンサー=ルドルフ・ヌレエフ

もちろんあくまでモデルであって、それぞれの伝記ではありません。




『愛と哀しみのボレロ』ミュージカルではありません

ネットで『愛と哀しみのボレロ』映画のジャンル分けを見ると「ミュージカル」「戦争」とあります。ここでジャンルを額面通りに受け取ってはいけません!

『愛と哀しみのボレロ』は音楽が図太い柱となっており、「音楽」が重要な語り部役をしています。

ですが、セリフを歌に乗せて踊る、いわゆるミュージカルシーンは一切出てきません。

「ミュージカル映画」と思って見ちゃいけません。

『愛と哀しみのボレロ』はクラシック、ジャズ、シャンソン、フォークロアといった「音楽」を縦糸に据え「映像」という横糸で編み込んだ「タペストリー映画」だ…

これがぼくのジャンル分けです。

2024年「午前十時の映画祭13」で40年ぶりに劇場で観ました

そんな『愛と哀しみのボレロ』を「午前十時の映画祭13」で40年ぶりに大スクリーンで観てきました。

1982年の公開時以上に大きな感動と勇気をもらえました。

その感動はどこからきたのか?

その理由は明白でした。

映画の中で主人公たちが生きたのは1930年代から1980年までの40年の歳月でした。その歳月と同じ40年という時間を、ぼく自身が生きてきたからに他なりませんでした。




『愛と哀しみのボレロ』登場人物相関図

『愛と哀しみのボレロ』の難点は、時代をまたぐ中で、一人二役が多いということ。おまけに4カ国で話が進むのですから、西洋人がみーんな似て見えてしまう日本人なら、混乱してもそれは当たり前です。

初めて観る方は混乱する可能性ありです。ぼくも正直、過去、2回劇場に通ってようやくスッキリでした。

正直、人物相関図が欲しいところではあります。

なので、時代を追って、ソ連、フランス、ドイツ、アメリカの登場人物のざっくりした相関図を作ってみましたので、鑑賞の参考にしてください。




映画版と完全版の違いについて

『愛と哀しみのボレロ』には、実はテレビ放映された長尺の完全版があるようです。映画版に比べ、テレビ版は1時間も長いです。

その映画版と完全版の違いについて、「悠悠自炊」さんのブログサイトが、細部まで細かく徹底比較しており、『愛と哀しみのボレロ』について、『「愛と哀しみのボレロ」の研究』として五回にわたって考察しています。ボレロファンにとって貴重かつ必見サイトです。

ぜひそちらをご覧ください。

「愛と哀しみのボレロ」の研究 : 悠悠炊事
博多湾を望む今宿の悠悠炊事は週に4日ほどブログを書くつもりです




『愛と悲しみのボレロ』感想〜ダンスシーン圧巻!

圧倒的にセリフが少ない!見事な映像交響曲です

『愛と哀しみのボレロ』の特筆すべきところは「セリフが少ない」という点にあります。しかし話がぐいぐい進む。それはなぜか?

その理由は、映像と音楽がきちんと話の流れを進めているから、です。

少ないセリフですが、「読み上げられる手紙」や心情や場面を表す音楽がセリフの代わりをしっかり担っています。

『愛と哀しみのボレロ』ほど映像と音楽が雄弁な映画は、ぼくは見たことがありません。

クロード・ルルーシュ監督の頭の中って、一体どんな構造しているんだろう??ルルーシュ監督のイマジネーションの凄さと言葉を映像に置き換える才能に舌を巻きました。

ダンサー・ジョルジュ・ドンの凄さ

『愛と哀しみのボレロ』の中で、ソ連のバレリーナ・タチアナとバレエ選考委員・ボリス・イトビッチの二人の間に生まれる子供は、のちにソ連の世界的ダンサー・セルゲイとなります。

セルゲイ役を、今は鬼籍に入ってしまった名バレエダンサー、ジョルジュ・ドンが演じています。(実は父親のボリス役もジョルジュ・ドンです。一人二役です)

ラストシーンでのボレロの踊りは、映画の歴史に残る名シーンだと思います。

ぼくは、ジョルジュ・ドンの舞台を、20代の終わり頃に実際に観る機会に恵まれました。

目の前に立つ彼のその肉体美、踊りの美、ダンスの演技の間合いの美に「美しいということはこういうことか、、、」と思いました。(それから数年後に亡くなりました)

ぼくがジョルジュ・ドンが演じているシーンの中で、とても印象に残っているシーンがあります。それは、空港での亡命シーンです。

空港の出国ゲートで出港すると見せかけて、踵を返し、スローモーションでゲートを戻ります。その時のジョルジュ・ドンの身のこなしのなんと超絶に美しいこと。

何度見ても、「身体表現を生業にしているダンサーという職業人」のプロフェッショナリズムを感じてしまいます。

観る機会がありましたら、亡命シーンは瞬き禁止をお勧めします。



バラエティに富んだダンスシーンが圧巻

『愛と哀しみのボレロ』の素晴らしさは、さまざまなダンスが物語を押し進めていく点にあります。

ジョルジュ・ドンの踊りは「モダンバレエ」です。

母親役のクラシックバレエダンサー・タチアナが戦場への慰問で踊るのは、切なくも美しい「民族舞踏」。(youtubeで見つけたクリップを貼っておきます。タチアナ、かわいい)

さらにはパリ解放に立ち会うジャック・グレン(ジェームズ・カーン)のビッグバンドサウンドに載せて踊る、パリの人々の歓喜のダンス。

クラシックからモダンバレエ、フォークロア、ジャズダンス、そして市井の人々のダンスまで、踊りの要素がバラエティ豊かなんです。

人の感情をさまざまな踊りに託した『愛と哀しみのボレロ』は、ミュージカルとは違った迫力があるとぼくは感じています。




登場人物を追うキャメラが絶品

ぼくは初めてこの映画を見た時、あることにノックアウトされました。

それは登場人物を華麗に追うカメラです。

ドイツ人指揮者カールが階段を駆け上がるシーンをどこまでもカメラが追いかけたり、バレエオーディションシーンでくるくる踊るバレリーナを、カメラもくるくる追いかけたり…。

一体どうやって撮影したんだろう?と思うほどの、めくるめくカメラワークです。

撮影風景が映像に残されていますので、改めてご覧ください。

以下が圧巻の撮影風景&ダンスシーンリミックス動画です。

音楽、そしてラストのくれるカタルシス

『愛と哀しみのボレロ』の音楽を担当しているのは、フランシス・レイとミッシェル・ルグランです。

なんと贅沢なスタッフ起用でしょう。フランス映画音楽界の巨匠二人が音楽を担当しているのです。

登場人物四人に(世代を跨ぐので、正確には8人)それぞれに独自の旋律が割り振られ決められており、シーンがそれぞれのメロディラインでそっと飾られるのです。

その編曲がまた自由自在です。記憶に残るメロディラインは、どれをとっても秀逸。

ちなみに音楽を担当したミッシェル・ルグランですが、劇中、「盲目のアコーディオン弾き役」でちょっとだけ出演していますよ。

そして、ラストシーンのパリ・トロカデロ広場で開催されるコンサートは圧巻です。

それまで複雑に絡み合ってきた登場人物たちが、全員、オンタイム、さまざまな形でコンサートを観劇するのです。

クライマックスのコンサートシーンは、実際にパリ・トロカデロ広場で撮影されたとのことですが、パリっ子たちはどんなふうに撮影風景を遠巻きにしていたんだろう?ロケのその場に立ちあいたかったです。

もしも、if、『愛と哀しみのボレロ』ラストシーンロケに立ち会えたなら、その音を聞けただけでも、末代までのかたりぐさになったと思います。



『愛と哀しみのボレロ』制作スタッフ・キャスト

制作

製作・監督・脚本・クロード・ルルーシュ
音楽構成・オリジナル曲フランシス・レイ ミッシェル・ルグラン
撮影・ジャン・ポフティ
美術・ジャン・ルイ・ポヴェータ
振付・モーリス・ベジャール

キャスト

フランス陣/ロベール・オッセン ニコール・ガルシア エプリーヌ・プイックス フランシス・ユステール ジャン=クロード・プリアリ マニュエル・ジェラン 他

アメリカ陣/ジョルジュ・ドン ジェームス・カーン ジェラルディン・チャップリン ダニエル・オルプリフスキ リタ・ボールブールド 他。

 




『愛と哀しみのボレロ』ぼくの評価は、映画の殿堂入り決定

『愛と哀しみのボレロ』を観るたびに、いつもこう思います。

『人は、関わる『誰か」がいなくては生きていけない。その『誰か』との出会いは、図らずとも決まっているのかもしれない』

そんなことをじっくり考えさせられる映画です。そして歳を重ねると見方が変わってくる映画でもあります。

『いつか自分がこの世にサヨナラする時が来るけど、その時は「愛と悲しみのボレロ』を流してほしい』

その言葉をぼくの評価に代えておきます。もちろん映画の殿堂入り決定ムービーです。



『愛と哀しみのボレロ』配信レンタル情報はこちら

調べてみましたら、配信はTSUTAYA DISCASのみ。DVDのレンタルとなります。(2023年5月現在)30日間無料でお試し(条件付き)ができるようです。
他のサブスクに配信しているサービスは見当たりませんでした。

『愛と哀しみのボレロ』 dvdの入手は可能か?

Amazonで見つけることができましたが、9000円台と高値になっていました(2023年5月現在)
僕の持っているDVDはずいぶん昔に買ったものです。

『愛と哀しみのボレロ』 サントラ盤と音楽のこと

クールなジャケット

フランシス・レイとミッシェル・ルグランが書いた曲が収められた、サウンドトラックLPレコード(2枚組)が、手元にあります。

公開当時に購入したのですが、「ジャケット、かっこいいなあ」と眺めていたことを覚えています。今もCDがアマゾンなどで入手できるようです。

Apple Musicでも配信中です。(2023年5月現在)




『愛と哀しみのボレロ』 サントラ音楽〜曲目リスト

参考までに以下、サントラ収録曲リストです。

オリジナルサウンドトラックレコード収録曲リスト:音楽/フランシス・レイ ミッシェル・ルグラン

・フォリー・ペルジェール FOLIES BERGER ES (4,08)
〔歌:キャサリン・ラッセル,ジネット・ガルサン〕

・サラのセレナーデ SERENADE FOR SARAH (2,34)
(インストゥルメンタル)

・嘆きのヴァイオリン LES VIOLONS DE LA MORT (3,27)

・パリのドイツ人 LES ALLEMANDS A PARIS(3,30)

・“ 愛と哀L みのポレロ"メイン・テーマ LES UNSET LES AUTRES (3,05)
〔歌:ニコール・クロワジール〕

・世紀末の香り UNP ARFUM DE FIN DUM OND E (4,14)
〔歌:ミッシェル・ルグラン.ジャッキー・ワード〕

・ポリスとタチアナ BORIS ET TATIANA (2,45)

・占領下のパリ  PARIS DES AUTRES (2,14)
(歌:リリアンヌ・デイヴィス)

・ダド商会 DAD AND CO. (4,55)
(歌:ジャッキー・ワード〕
・舞踏黙示録 BALLET APOCALYPSE (3,38)

・ポディ・アンド・ソウル・インコーボレイテッド BODY AND SOUL INCORPORATED (1,15)
(語り:フランシス・ユステール.マニエル・ジェラン〕

・サラのセレナーデ SERENADE FOR SARAH (Chao!) (4,46)
(歌:ジャッキー・ワード〕

・世紀末の香り UN PARFUM DE FIN DU MONDE(2,40)
(インストゥルメンタル)

・サラのセレナーデ SERENADE FOR SARAH(2,25)
(インストゥルメンタル)

・ママの想い出 BALLADE POUR MA MEMOIRE (3,46)
(歌:フランシス・レイ/リリアンヌ・デイヴィス)

・ラヴェルのポレロ BOLERO DE RAVEL(16,20)

・色褪せたボット POT-POURRI (4,21)




『愛と哀しみのボレロ』冒頭のことばを残したたウィラ・キャザーとは?

映画の冒頭に記される言葉、「人生には二つか三つの物語しかない。しかし、それは何度も繰り返されるのだ。その度ごとに初めてのような残酷さで…」を残したウィラ・キャザーがとても気になりました。調べたらピューリッツアー賞作家なんですね。以下にウィラ・キャザーの略歴をWikipediaより転載しておきます。

ウィラ・キャザー(Willa Cather, 1873年12月7日 – 1947年4月24日)は、アメリカ合衆国の女流作家[1]・小説家。20世紀初めのアメリカを代表する作家のひとりである。
ヴァージニア州に生まれたが、9歳のとき家族とともにネブラスカ州のレッド・クラウドという移民たちが土地を開拓している村に移りすむ。ネブラスカ大学リンカーン校を卒業し、ピッツバーグで高等学校の教師になった。そののち、ニューヨークで雑誌編集者をしながら創作に励み、やがて小説家となった。1923年、『One of Ours』でピュリッツァー賞を受賞。ニューヨークで1947年に亡くなった。(Wikipediaから転載)



『愛と悲しみのボレロ』を2024年、「午前十時の映画祭13」で再見

2024年3月、『愛と悲しみのボレロ』が「午前十時の映画祭13」で各都市指定映画館で上映されました。

もちろん再見。

感動は道だったか?全く色あせず、涙さえこぼれました。

そして映画を見た数ヶ月後の2024年6月。ぼくはパリへと旅しました。

映画のクライマックスがロケされたシャイヨー宮に立って、改めていい映画だった…と、『愛と悲しみのボレロ』に思いを馳せてきました。

やはりぼくにとって『愛と哀しみのボレロ』は永遠の名作です。



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