『ミッチェル家とマシンの反乱』評価・感想|最後の写真もステキ♩ネタバレあらすじから元ネタ・声優吹き替え情報まで

アニメ

『ミッチェル家とマシンの反乱』ダサキャラ&ヘタ絵がアニメでミックス。ディズニーともピクサーとも違う、「ナサケナヒーローアニメ」が誕生しました。

予告編からしてスラップスティックはお墨付きです。



おふざけやスピード感だけで終わってしまうドタバタオンリーのアニメも見かけますが、はてさて『ミッチェル家とマシンの反乱』は観るに値するムービーでしょうか?

2021年〜ネットフリックス公開中の『ミッチェル家とマシンの反乱』。なんと井上ひさしの名言も交えてのとんでもレビューです。



『ミッチェル家とマシンの反乱』Net Flix公式予告編

はい、では、『ミッチェル家とマシンの反乱』はどんな映画か?さわりを予告編でどうぞ。




『ミッチェル家とマシンの反乱』観る前に答えておくべき10の質問

はい、では次に、『ミッチェル家とマシンの反乱』を観るのを迷っている方のために「10の質問」を設けましたので、以下の質問にお答えください。(めんどくさい、早く観たいと思う方は、もちろんスルーでノープロブレム♩)

1.我が子に人生哲学を語ったことがある。 イエスorノー

2.親はウザい存在だ。イエスorノー

3.スマホばかり見ているな!と子供に言ったことがある。イエスorノー

4.思い返せば兄弟喧嘩ばかりしていた。イエスorノー

5.こんな親と一緒に居たくない!と思ったことがある。イエスorノー

6.子供は守ってあげるべき存在だと思う。イエスorノー

7.私のしたいことを親はわかってくれない。イエスorノー

8.家族はチームだ。イエスorノー

9.家族旅行は家族にとって大切な行事だ。イエスorノー

10.家族を愛している。イエスorノー

いかがでしたでしょうか?

⚫︎イエスがひとつ以上ありましたら、『ミッチェル家とマシンの反乱』を観るべき、です。

⚫︎ノーもひとつ以上ありましたら、『ミッチェル家とマシンの反乱』を観た方が、ヨイ、です。

「なんだ、どっちもいっしょやねん!」。。。

そうなんです。『ミッチェル家とマシンの反乱』は、親であるあなた、誰かのこどもであるあなた、=要は人間なら誰しもが通り過ぎてきた家族の悲喜こもごもを包み込んだ、脚本完成度めちゃめちゃ高しの傑作アニメです。



『ミッチェル家とマシンの反乱』元ネタムービー

『ミッチェル家とマシンの反乱』をネットで検索すると「元ネタは何?」というキーワードにぶつかります。観た方は結構気になるみたい。

実際、『ミッチェル家とマシンの反乱』はいろんな映画ネタを仕込みして、刻んで煮込んで最高の演出で料理してます。

『スパイダーマン』『宇宙戦争』『マトリックス』『スターウォーズ』とニヤニヤするシーンがあちこちに散りばめられています。

でも、ただのパクリじゃあ、ありません。ジョークでくるんだり、換骨奪胎したりと味付け加減が絶妙なんです。

しかし、ぼくは、制作陣が完全リスペクトしているのは、多分ですが、次に挙げる映画だと感じました。

 

それは、『ホリデーロード4000キロ』(アニメではありません。実写)

 

これ、はちゃめちゃ家族がステーションワゴンに乗り込んでアメリカ大陸4000キロを旅するお笑いロードムービーです。

『ミッチェル家とマシンの反乱』と『ホリデーロード4000キロ』は、映画のテーマが「親と子のすれ違いと愛情」そして「ロードムービー」という点で共通しています。

本サイトでも記事で取り上げていますので、興味ある方は寄り道してみてくださいね。



『ミッチェル家とマシンの反乱』第一印象→「キモいキャラだな」

「おいおい、こんな変顔キャラでラストまで攻めるのか??」が、オープニングからしばらくの間の『ミッチェル家とマシンの反乱』へのボクの感想。

正直、主人公の長女=高校生キャラは、女の子にも見えず、「生理的にダメかも…」という思いさえ脳裏かすめました。

あ、誤解まねく言い方ですね。管理人は、変顔も決して嫌いじゃありません。もともと二次元コミックなら、四コマ風刺漫画でも昔からよくありますし。

ただそれが三次元CGとなると、妙になまめかしいんでないかい?と予告編や冒頭で思ったわけです。

オープニングで感じたそんな不安はしかし、背景に手書きアニメがスパイシーにオーバーラップされることで、気がつけば違和感なく作品世界に入り込んでいました。




『ミッチェル家とマシンの反乱』感想レビュー

何度も言っちゃいますが、『ミッチェル家とマシンの反乱』、とにかく近年にない飛び抜けて素敵な映画です。

主人公がずっこけた四人家族で、テーマがAIの暴走反乱。

言い方変えれば、誰にもいる身近な存在の「家族」と、これまた誰もがもっているスマホを「ネタ」に、思い切り笑わせて、手に汗握らせて、最後泣かせる映画=それが『ミッチェル家とマシンの反乱』なのです。

先にも書きましたが、コンピュータグラフィクスによる長編アニメです。

イマドキCGですけど、ナメてはいけません。

落書き手描き感をめちゃくちゃミックスしつつ生かしているところがディ○ニーやピ△サーアニメと違うんです。

そのミックス感がいい意味で微妙絶妙なおかつ「よくぞやってくれました」的完成度!

2時間、全く飽きさせません。

5分に一回、いや、3分に一回、ぼくは笑わせられました。シナリオに完全脱帽です。



『ミッチェル家とマシンの反乱』何がすごいのか?

『ミッチェル家とマシンの反乱』の何がすごいのか?

それは、どこの家族にもある(と思う)ごくごく普通の「アルアル」エピソードをきちんと押さえて、ドラマのギアにしてる凄さです。

そのギアが笑いと噛み合って、結果ペーソスまでも生み出しています。

そしてAI反乱シーンでは、アクションとバイオレンス(!)まできっちり詰め込んでいる。

そう、ワックワク映画の面白さをとことんまで極めている作品なのです。



『ミッチェル家とマシンの反乱』と井上ひさし

『ミッチェル家とマシンの反乱』がなぜ井上ひさしと関係あるんだ?と思われたかと思います。

『ミッチェル家とマシンの反乱』を見終わってさまざまな思いが駆け巡りました。その中にふっと思い出した言葉がありました。

その言葉を語ったのは、大御所作家の故・井上ひさし

その井上ひさしが「小説や戯曲を書くときに心に留めていた言葉」を思い出していました。それはこんな言葉たちです。

『むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをゆかいに、ゆかいなことをまじめに書くこと』

『まじめなことをだらしなく、だらしないことをまっすぐに、まっすぐなことをひかえめに、ひかえめなことをわくわくと、わくわくすることをさりげなく、さりげないことをはっきりと』

井上ひさし

そう、『ミッチェル家とマシンの反乱』の監督や脚本家は、もしやもしや、井上ひさしから教えを請うたのではないか?と思えるほど、井上名言に徹した映画になっていたのです。



『ミッチェル家とマシンの反乱』の2時間は長い?短い?

AIの暴走と反乱というテーマは今どきよくあるテーマですね。

ですが、『ミッチェル家とマシンの反乱』はシリアスに表現してしまいそうなそんな題材を、『むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをゆかいに、ゆかいなことをまじめに』表現しています。

だから、2時間はあっという間

オープニングから数分おきにやってくる笑いの連続の果てには涙まで用意されて、それでもラストはハッピーなスマイルで締めくくってくれます。

井上ひさしがもし生きていて『ミッチェル家とマシンの反乱』を観たならば、ニコニコしながら「そうそう、よく脚本を練りましたね」と褒めたのではないか…と、ぼくは勝手に思っています。



『ミッチェル家とマシンの反乱』あらすじは?

あらすじは『ミッチェル家とマシンの反乱』公式サイトからまんま転載しますね。

ミッチェル一家は近所でも有名な変わり者のファミリー。

大自然と家族への愛に溢れるちょっぴり古風な父リック、家族の為ならばすべてを投げ出す母リンダ、映画オタクの娘ケイティと恐竜好きな弟のアーロン。

カリフォルニアの映画学校に合格が決まったケイティを大学まで車で送り届ける家族ドライブ旅行中に、ロボットの反乱に巻き込まれたミッチェル家。

変わり者ぞろいの一家は、力を合わせて人類の危機から世界を救うことができるか!?

 




『ミッチェル家とマシンの反乱』のネタバレクライマックスは?

閲覧注意。ここから先は、観たい方はスルーしてくださいね。

後半、ロボットの本拠地に侵入し、キルデータをインプットしようとミッチェル家が激闘します。

そのクライマックスはスターウォーズやターミネーター、グーニーズリスペクトから、日本のアニメ映画へのリスペクトまで、これでもかと言わんばかりにぎゅうぎゅうに詰め込んでます。

しかしですよ、前にも書きましたけど、パロディと感じさせずリスペクトと思わせる匙加減。それがまた職人芸で素敵なのです。

ロボットの親玉が実は旧式スマホaiであることがわかりますが、その「息の根」の止め方が拍手喝采です。(なんぼネタバレでもこれは書いたらあかんやろ汗)

井上ひさしも、もし天国でネットフリックスが見れるならば、ハナマル拍手を送っているに違いありません。




『ミッチェル家とマシンの反乱』最後の写真のメッセージと評価

『ミッチェル家とマシンの反乱』をラストまで観終えて、こう思いました。

『ミッチェル家とマシンの反乱』はいくつもの家族の肖像画だよなあ。それも特別な家族じゃなく、ごくごく普通の、いや、問題いっぱい抱えてるけど、すれ違いながらそれでもみんな一生懸命生きている、どこにでもある家族の肖像だよ。。。

最後、クレジットされる写真がふるっているます。それはエンドロールにインサートする制作スタッフの「家族の写真」です。映画はエンドロールも作品の一部です。『ミッチェル家とマシンの反乱』は見事に最後まで家族の肖像を見せて幕を引くのです。

観終わったら家族に優しく声をかけたくなる映画。

 

遠くに離れて暮らしていたら、ラインを入れたくなる映画。

 

それが『ミッチェル家とマシンの反乱』。

 

1000の4人家族が見たならば、それぞれ4000の笑いと涙を届けるムービー。

それが『ミッチェル家とマシンの反乱』だと思いました。

 

いい映画に出会えました。「ムービーダイアリーズ」映画の殿堂入り♩決定す。



『ミッチェル家とマシンの反乱』スタッフ・キャスト

スタッフ・声優・吹き替え紹介です

監督/マイク・リアンダ

声優/主人公ケイティ:アビ・ヤコブソン(花藤 蓮) 父リック:ダニー・マクブライト(川平 慈英) 母リンダ:マーヤ・ルドルフ(喜代原 まり) 弟アーロン:マイク・リアンダ(新 祐樹)ITのCEOマーク:エリック・アンドレ(江頭 宏哉)PAL:オリヴィア・コールマン(山口 協佳)



『ミッチェル家とマシンの反乱』配信先

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