ベアトリクスポッターの名作絵本が映画になりました。『ピーターラビット』です。その解説レビューはムービーダイアリー別記事でまとめましたので、そちらに譲り、この記事では映画のロケ地になった風光明媚なイギリス湖水地方を、実際に旅したトラベルダイアリーで取り上げてみます。
というのも、過去、二度ほどピーターの舞台をバックパッカーとなり旅したことがあるのです。せっかくそんな体験もあるので、『ピーターラビット・湖水地方旅のお誘い』として記事を書いてみました。一緒にピーターに会いに、湖水地方に出かけてみませんか?
ロンドンから湖水地方への足は、鉄道が便利です。英国政府観光庁の「Visit Britain」に鉄道の案内があります。日本にいるうちに、イギリス国内鉄道乗り降り自由のブリットレイルパスを手に入れておくと格安で鉄道旅が楽しめます。
「ユーストン駅」からインターシティに乗車。「オクセンホルム駅」で在来線に乗り換え、田舎の鉄路をトコトコ……ロンドンから4時間ほどで『ピーターラビット』の故郷のひとつ、ウィンダミアエリアへ到着です。
映画『ピーターラビット』ロケ地「リアル湖水地方」に会いに
かつて旅で訪れた町がとっても印象良くって、もし、映画の舞台となってロケされたら、誰だってその映画を観てみたくなりますよね。映画『ピーターラビット』では湖水地方の魅力がたっぷりと映し出されていました。
今から30年も前のことですが、イギリスの湖水地方と呼ばれる風光明媚な地を旅したことがあります。背負ったリュックの中には、鉄道時刻表と数枚の着替え。万能ナイフ、リンゴ数個、そして数冊の本。気に入った町には満足できるまで滞在する。旅はそんな気楽なバックパッカースタイルでした。
映画『ピーターラビット』まずはウィンダミアのボウネスへ
ロンドン・ユーストン駅から鉄路4時間ほどで、映画『ピーターラビット』の町、ウィンダミア駅に着きます。
ウィンダミアは映画でもロケ地となっています。ウィンダミア湖のほとりにある可愛い町。
気をつけてほしいのは、ウィンダミア駅は街の外れにあるということ。
てくてく歩いて行ける距離にある「ボウネ」が町の中心です(映画の中の町シーンでロケされたのは、ボウネスだと思います)
ボウネスは観光客向きのレストランもお土産屋さんも、ホテルやB&Bと呼ばれるイギリススタイルの民宿もたくさんありますので、湖水地方の旅のスタートに滞在するにはもってこいです。
ぼくは小さなB&Bに泊まりました。民宿といっても、日本にある民宿とは概念が違います。とてもかわいい部屋とポプリの香りに包まれる、そんなイメージ。
B&Bに泊まって明日はどこへ行こうか?
そんなのんびりした旅スタイルが、ピーターラビットの故郷ではオススメです。
地図はこちら
https://goo.gl/maps/MHaoChkpHU16bjfEA
ピーターラビット生みの親・ベアトリクス・ポッターの家を訪ねて
ポッターの暮らした家と敷地があるのは、ニアソーリー村です。屋敷はポッターが生前のまま保存されていると聞き、ぼくは目的地をニアソーリーに定め、旅を進めました。
(バスでもいけます。バスで行きたい方は、ウィンダミア駅のそばのツーリストインフォメーションでバス情報を仕入れておいてください)
ボウネスはウィンダミア湖に面している街です。ニアソーリー村は、湖の対岸のエリアにあります。
https://goo.gl/maps/A9FAcGhaF1D4RBNY7
なので、歩いて行こうとすれば、まずは湖を渡らなければなりません。
湖のほとりに船着場があり、そこから対岸にフェリーで渡れます。フェリーを降りたら、移動は、徒歩。
湖水地方は本当に美しいところです。徒歩が何よりも楽しく、贅沢な地方です。
徒歩のメリットは何か?ポツンポツンと建つかわいい家並みを楽しみながら、風の音が聞けます。さらには運が良ければ野うさぎに会うことも。僕は何度か湖水地方の徒歩移動で野うさぎに会っています。
フェリー降りてのんびり歩くと、「ファーソーリー」という村名看板が見えてきます。ファーソーリーのサインをすぎ、またしばらく歩くとニアソーリー村です。村に入るとすぐに左手にポッターの家が見えてきます。
ポッターの家はナショナルトラストがしっかり管理しています。入場料払って、家や庭を見ることができました。
そこには、絵本の中に描かれている風景や空気がそのまんまありました。旅写真を数枚アップしますが、1989年当時なので写真、フィルムです。古いです。
『ピーターラビット』ポッターの家でリアルうさぎに会った話
ポッターの家のゲートをくぐり、庭に入ると、そこはもう絵本の世界です。
母屋に向かう小道の両側はイングリッシュガーデンが美しいです。
ふと、目の端に灰色の動く何かが目に入りました。
なんとそれは、「うさぎ」!
ピーターラビットいき写しのうさぎが草を喰んでいる(!)ではありませんか。
「ちょっと待てよ、ここでうさぎに会うなんて出来過ぎだよな!…ポッターの庭にうさぎがいるとは…そうか!ナショナルトラストも結構商売上手だな。観光客向けにうさぎを放していているんだな…」
なんて思いながらじーっとみていると、そのうさぎ、柵を越えてぴょんぴょんと丘の向こうに行ってしまいました。
「…野うさぎだったんだ…」
写真の端っこ、ガーデンの中で生ピーターは草を食べてました。
以上、ぼくと生ピーターラビットとのリアルな出会いレポートでした。
ウソのようなホントの話、、、実話です。作っていません。
『ピーターラビット』に描かれた村。
ニアソーリー村は、絵本『ピーターラビット』に描かれた村です。描かれたのは「タワーバンクアームズ」や「バックルイート」。ポッターの家の数軒となりです。
ぼくは、ニアソーリー村にもB&Bを見つけ、一泊。
翌日は隣村ホークスヘッドへとてくてく歩いてゆきました。
https://goo.gl/maps/tpdWhUdviv1GH6Wz9
ホークスヘッドもまた、『ピーターラビット』に描かれています。ピーターラビット博物館もあり、お土産屋さんはピーターづくしでした。湖水地方に住んでいる方々にピーターがいかに愛されているかがわかりました。
湖水地方の旅は、点在する湖のほとり旅。
映画『ピーターラビット』でも湖のほとりが舞台となりますが、湖水地方は本当に湖が美しいです。
ホークスヘッドから路線バスに乗り、ケズウィックへと向かいました。ケズウィックはダーウェント湖のほとりにある町です。ケズウィック郊外には丘陵地帯が広がり、ネイチャーウォーキングが楽しめました。
やはり、湖水地方は歩くこと勧めたくなる地方なのです。
湖水地方は、風景のどこを切り取っても、絵本、そして映画『ピーターラビット』の世界が、そのまんまあります。
灰色うさぎたちが好きな方々、ぜひ、機会を作ってイギリスの湖水地方を旅されることをオススメします。
ちなみにぼくは、ポッターの暮らした家には、実は2度、訪れています。
2度目は2007年でした。2回目の旅でポッターの生家を音擦れた時は、観光バスが何台も村に入ってきて、1度目の旅ののんびり感はなかったです。
映画が公開されたあとの今は、さらにすごいことになっているかもしれません。でも、ぼくが出会った野うさぎたちは、今も変わらずあの丘や木々の影に暮らしていると思います。
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